カート
ユーザー
絞り込む
カテゴリー
コンテンツ
  • ホーム
  • 2001年夏・輪島リポート-2

2001年夏・輪島リポート-2

(2)塗りの世界

●輪島地の粉

輪島塗の堅牢さをささえてきたのが、この輪島地の粉山から採取される地の粉です


●新潮社 ほんものの漆器買い方と使い方から

地の粉というのは、珪藻土(けいそうど)の一種である黄土を蒸し焼きにして、粉にしたものです。この粉末を混ぜるとかたく締まるため、漆器はますます丈夫になります。

この輪島地の粉は、採取されつくされていて、新しい地の粉山を見つけなければいけないほど、貴重な存在になってます。

地の粉に関しては:石川新情報書府を参照下さい。


●塗師(ぬし)長井均(ひとし)

下地用の地の粉と生漆を混ぜ合わせているところ。

長井さんは、15歳から下地職人の下で修業を積んで来られました。勉強が嫌いだったから、この世界に入ったと謙遜なさいますが、確かな技の上に自由な発想が重なって今の長井さんの作品が生まれたことは間違いないようです。発想だけ、技術だけではなかなか生き残っていけない世界であることは、漆器にかかわる人なら誰しも認めるところでしょう。


●下地付け

下地付けも塗り、研ぎ、乾燥を繰り返します。長井さんの場合は、中塗りの工程に移る直前に、ヘラで造形を作ります。

漆器は、塗りと研ぎを繰り返して作るので、表面が滑らかでないものを研ぐのは難しいことのはずです。よく、漆器でもっと面白い色形のものはないのか、という方がいますが、漆器は、型(制約)のあるストイックな世界だと思います。その制約の中で技術の許す限り遊ぶ、それがプロの仕事です。


●塗師(ぬし)鵜島(うしま)啓二

中塗りの作業中。鵜島さんのお仕事を拝見していると、その手早さにびっくりします。テンポよくさっと塗りあげます。テンポのよさが美しさに繋がっています。鵜島さんは、また、艶を消したマットな風合いのぬりものを製作している第一人者でもあります。根来塗り(黒に朱がのぞくパターンと、その逆バージョン)が主です。以前、サントリーショッピングカタログに鵜島さんの商品が掲載された際、取材の人に、彼の商品を叩いて、その強靭さをアピールしたそうです。木と漆のもつ本来の能力を十二分に引き出す仕事をなさっているからこのようなことができるのです。

尚、漆器は塗りと研ぎと乾燥(湿気によって乾燥)の繰り返しと言いますが、ひとつのお椀を下塗りも含めて10回それを繰り返すとします。内側と外側、小口は一度には塗れません。それは、持つところが必要だからです。そのため、30回はそれを繰り返すことになります。しかも、塗るのはどんなに綺麗に手早く塗ることができても、乾燥は気候にも左右され、通常3日間必要とします。

3日間 X 30回 =  3ケ月。

そのため、受注生産の場合、木地づくりから始まって、塗りが落ち着くまでということでホンモノの漆器作りは6ケ月以上要するわけです。

漆器のことをもっと知りたい方は当店のリンク集をご覧下さい。


「(1)木取り〜木地作り」